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*このコラムはiPM naviで配信しています
プロジェクトは、開発を進めるう上で、いくつかの開発プロセスを順番に進めていきます。
各プロセスで必要なスキルが違うためプロジェクトへ参加するメンバーの着任タイミングも違うものです。 メンバーの着任タイミングを間違えることで、プロジェクトのスケジュールが遅延したり、品質が劣化、メンバーの疲弊といったリスクがあります。 PMであれは、しっかりと考慮しなければなりません。
監修:えのきのキャリア 2003年に大手コンサルファームにジョイン。 数年間のオープン系システムのインフラエンジニアを経験したのち、プロジェクトマネジメント関連業務へキャリアチェンジ。 以降中小から大規模までさまざまなプロジェクトにおいてPM/PMO業務に従事。 製造業、メディア、金融、官公庁など、業界を問わず経験しており、クライアントの様々な文化に柔軟に対応している。近年ではシステム関連の知識を生かし業務コンサルテイング領域でも活動中。
こんにちは、プロコンサルのMASAです。
iPM PREMIUMで運営しているオンラインサロンでは、プロコンサルが企業さまのPMへ個別のレクチャーやプロジェクトの後方支援を行なっています。 その活動を通じて、プロジェクトを成功に導くために活用した大手コンサルファームならではの特別なノウハウやメソッドをコラムにしています。 今回のコラムは、SIerに勤務する42歳のPMの方からのご相談となります。
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目次
PMからのご相談
■相談者 SIerに勤務する42歳のPM ■相談内容 わたしはSerIに勤める42歳です。 IT業界では、20年の経験があり、PM歴は8年になります(ベテランのPMです)。 ①現在、わたしの担当しているプロジェクトは詳細設計工程の中盤を実施しています。 ②ガントチャート(スケジュール)に従って、メンバーの着任タイミングを設定していますが、 ③メンバーの着任と同時にスケジュールが遅延する状態が続いています。 ④このプロジェクトは計画段階で策定した工数、スケジューリングには問題がなく、またメンバーのスキルは他のプロジェクトチームと比較しても高い方です。 ⑤メンバーが着任するたびにスケジュールが遅れる一方です、なにか方法はないでしょうか? ■相談のポイント ①新しいメンバーが着任すると同時にスケジュールが遅延する。 ②当該プロジェクトは計画段階で策定した工数、スケジューリング、またメンバーのスキルに問題はない。 ③相談者は、『新しいメンバーの着任』で起こるリスクを回避したい。 あなたが、PMであればどのように対処しますか?
こんな時は、こうしてみれば良いですよ!
このように前提条件を整理しました。
・プロジェクトに必要なスキルの洗い出しに問題はない。
・計画段階の工数、スケジューリング、またメンバーのスキルに問題はない。 ・相談者が、所属するIT企業は、多少の工数超過を許容する。 プロジェクトは計画段階で『工数』、『スケジュール』、『体制』等が正確に組み立てられているのであれば、成功の確率が高いものです。 それでも、プロジェクトが上手くいかない・失敗するという原因の一つに、『メンバーの着任タイミングの間違え』があります。 先述したように、ITプロジェクトは開発を進めるうえでのいくつかの開発プロセスを順番に進めていきます。 また、各プロセス・タスクに必要なスキルが違うことから段階的に新しいメンバーが着任していきます。 多くのPMは、プロセスやタスクの開始日(初日)から100%のパフォーマンスを求めてスケジュールを立ててしまいます。 実は、このことがプロジェクトを危機状態にさせてしまうのです。 いくら優秀なメンバーでもプロジェクトの経緯や要件・成果物を理解する時間が必要であり、この時間『をキャッチアップ期間』と言います。 そのため、当初の計画よりも前倒しで新しいメンバーを着任させるようにして下さい。 まずは、このことを認識して、この問題をアプローチしていきましょう! *このアプローチはDX時代に適応したリスキリングしているPMの方にも実用的に使えます。 アプローチ1 要件単位に作成したWBSから、タスクネットワークを2パターンを見つけ出す。 【 パターン1 】 複数の先行タスクがINPUTとなるタスク 【 パターン2 】 クリティカルパス上のタスク
アプローチ2 アプローチ1で探し出されたタスクは、新しいメンバーが担当するのかを決める。 *PMは、スキル、適正、経験から新メンバーが候補者になり得るかを考え、本人とのインタビューを通じて判断する。 アプローチ3 担当するメンバーのスキルやキャリアとタスクの難易度から、キャッチアップ期間を設定する。 アプローチ4 現在使っているWBS(ガントチャート)に、キャッチアップ期間を加える。
まとめ
意外にも、プロジェクト計画では、メンバーの着任タイミングを考える作業が漏れてしまうものです。 スコープ、作業工数、作業期間の3点が出来あがれば、メンバーの着任タイミングの計画を後回しにするPMが多いもが事実です。 着任タイミングとは、メンバーが作業を開始する日ではなく、本人がプロジェクトの状況や、作業を進める上で必要な情報を理解する、これらの期間も含めて設定しなければなりません。 いくらハイスキルのメンバーでも、着任早々にパフォーマンスを発揮するのは不可能であり、情報収集と情報の会社をする女装期間は必ず必要なのです。 そのため、これらがポイントです❗️ ・担当するメンバーのスキルやキャリアとタスクの難易度から、キャッチアップ期間を設定する。 ・WBS(ガントチャート)に、キャッチアップ期間を加える。 これらを、しっかり実施することで、プロジェクトを円滑に実行することができるでしょう。 最後まで、読んでいただき有難う御座いました。
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