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優秀なメンバー!完璧な計画!なのに工数超過するプロジェクト

writing by Yuichiro Hayashi *このコラムはiPM naviで配信しています ITプロジェクトは、優秀なメンバーと完璧なプロジェクト計画が揃っていれば、80%成功が約束されたも同然です。


しかし、残り20%の落とし穴に落ちるPMが多いのも事実です。


この落とし穴は、開発チームだけではどうにもならないことが原因です。

ITプロジェクトを成功させるには、やはり顧客の協力は必須条件と考えてください。

 

監修:MIRIO 2003年に大手コンサルファームBにジョイン。

PMとして多くの炎上プロジェクトで火消し役として活躍。

2008年に大手事業会社のコンサル企業にジョイン。

同社のグループ会社のシステム全般における企画・提案・マネジメントに従事。

2013年にSIer・製造メーカの代表取締役に就任し、大手コンサルファームや大手事業系DX企業で培ったDXコンサルティングやプロジェクトマネジメンの経験とノウハウを活かして、ICTコンサルティング分野へ進出しビジネスを拡大する。

 

こんにちは、プロコンサルの林 雄一郎です。

iPM PREMIUMで運営しているオンラインサロンでは、プロコンサルが企業さまのPMへ個別のレクチャーやプロジェクトの後方支援を行なっています。 その活動を通じて、プロジェクトを成功に導くために活用した大手コンサルファームならではの特別なノウハウやメソッドをコラムにしています。 今回のコラムは、都内Sierに勤務している30代前半のPM2年生の方からのご相談となります。

 

林 雄一郎のキャリア 2000年に大手コンサルファームBにジョイン。 同社の創業時からパートナーとして、セールス・コンサルティングとあらゆる組織で活躍しビジネスの拡大に貢献。 2005年にコンサルファームを設立。 総数2,000以上のプロジェクトに携わり、経験したプロジェクトの検証と分析から『現場で使えるノウハウやリスク情報』を法人顧客やフリーランスPMOに提供。 2020年に大手クラウドソーシング 取締役としてジョイン。大手コンサルファームBでのセールススキルを活かして同社スタートアップサービスの拡大に貢献。

 
PMからのご相談

■相談者 都内Sierに勤務している30代前半のPM2年生 ■相談内容 わたしは、都内IT企業に勤務する30代前半のPM2年生です。 ①わたしのチームは、優秀なメンバーが揃っており社内でも精鋭部隊と言われています。 ②また、プロジェクト計画も有識者にレビューを行なってもらえるので抜け漏れがありません。 ③しかし、毎回納期の直前になるとバタバタして予定工数をオーバーしてプロジェクトが終了します。 ④原因は、顧客の要件確定における意思決定が遅いことです。*場合によっては、総合テスト工程で要件確定がある。 顧客に要件確定をスピーディーに進めて欲しいのですが、良い方法はありますか? ■相談のポイント ①計画、メンバーは、プロジェクトを成功させるための条件が揃っている。 ②顧客の意思決定(要件確定)が遅いことから、工数超過でプロジェクトが終了する。 ③相談者は、顧客の意思決定をスピーディーにさせる方法がわからない。

🗒 memo

顧客の意思決定が遅いのは体制にも課題がありますよね。 PMは、顧客体制に物申して良いのでしょうか? 答えはYESです。 PMは顧客へプロジェクトが円滑に進む体制を提言しなければなりません。 提言する際の参考コラムは、こちらで解説しています↓

こんな時は、こうしてみれば良いですよ!

このように前提条件を整理しました。 ・顧客の意思決定の遅さは故意ではない。 ・顧客も意思決定プロセスを変更する意思を持っている。 顧客が意思決定(要件確定)するのに、ストレスを感じないような仕組みが必要です。 そのためには、意思決定を段階的に行うようにプロセスを作れば良いです。 意思決定プロセスは、このようなアプローチで進めてください。 アプローチ1 顧客自身が仕様イメージを持つためには、要件定義工程で匿名希望さんの会社が、開発スコープを確認するための業務フローやシステムフローを使って、顧客の仕様を確認するタスクを設ける。 このとき、意思決定のキーマンを間違えないこと。 アプローチ2 目で見る・動かしてみることでイメージが明確になる場合もある。 このような場合を想定して、基本設計工程、または詳細設計工程で実機を使って顧客にレビュー作業を盛り込む。 アプローチ3 上記STEP1・2の作業を計画に落とし込み顧客の合意を得る。 このとき、計画は可能な限り5W1Hに落とし込む。 アプローチ4 各STEPで検討した計画に沿って意志決定を行ってもらう。 ※例えば、『商品の合計金額の算出式を決めないと、入力項目が決められない』といった先行タスクと後続タスクの関係を理解することができます。 そのため、期日までに商品の合計金額の算出式の仕様を確定してくれることが期待できます。

 

プロジェクト成功させるには、PMがチームを正しい方向に導く手腕が必須です。 しかし、顧客との協力体制を構築するのは、メンバーでは難しいものです。 PMであれば、顧客を巻き込んでいくマネジメントを意識するようにしてくださいね。 最後まで読んでいただき有難う御座いました。



わたしのコラムで、あなたのお役に立てれば幸いです。

プロジェクト計画・管理・PMの裏ワザ、こんなようなコラムを配信していこうと思ってます。

ぜひ、今後とも応援を宜しくお願いします。

*Back Numberはこちらです↓


 

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